旧採点は相対評価?

よく「旧採点は相対評価」という言われ方をしますが、間違っているとはいえないものの、不十分なんですよね。

というのは、「ジャッジは規定された採点基準を用いて演技の質を評価する(絶対ジャッジング)と共に、他のすべての選手の演技の質と比較する(相対ジャッジング)。」とあるので(2002年ルールブック409-1)、絶対評価もしつつ(例:2:劣るもの、4:良いもの、6:傑出したもの)、
順位決定は順位点によって決定されるため、選手同士の比較も行う(相対評価)。
マスターズパンフレットより引用:

ロシア大会のリザルトで使用されているスピン、ステップのレベル特徴略語

ロシアのジュニアの大会のリザルトには、スピン・ステップで取得できたレベル特徴(の略語)が載っているようです。
http://fsrussia.ru/files/docs/competitons/1415/junnat1415_protocol.pdf
(62ページ以降)

推量ですけど、略語と対応するであろう特徴をまとめてみました。

スピン

難ポジ系

  • Cammel
    • CS: Camel Side
    • CU: Camel Upward
    • CF: Camel Forward
  • Sit
    • SS: Sit Side
    • SF: Sit Forward
    • SB: Sit Behind
  • Upright
    • US: Upright Straight/Side
    • UF: Upright Forward
    • UL: Upright Layback
    • UB: Upright Biellmann
  • No Basic
    • NB: No-Basic Position

おそらくこれはテクニカルハンドブックで記載されてるカテゴリーと同じだと思います。

難しい動作系

  • DF: Difficult Flying-entrance(フライングでの難しい入り)
  • DE: Difficult Entrance(難しい入り)
  • CE: Change Edge(エッジの変更)
  • JC: Jump-with-Change-of-foot(ジャンプで足変え)
  • JS: Jump-on-the-Same-foot(同じ足で足変え)
  • 8: 8 revolutions(姿勢を保持し8回転)
  • CL: Change-position-on-Layback??(レイバックでサイド・バックの姿勢変更)
  • 3B: 3 Basic-positions(足変え後に基本3姿勢を取る)

ステップ

  • Variety(多様さ):
    • MV: Minimum Variety
    • SV: Simple Variety
    • VA: VAriety
    • CO: Complex
  • LR: Left-and-Right(左右両方向への回転)
  • BO: BOdy movement(身体の動き)
  • 2B: 2 B? (難しいターン3連続を2回)

Breaking Down the IJS (The Skating Lesson)

Skating Skills

http://www.theskatinglesson.com/breaking-down-the-ijs-skating-skills/

Transitions

http://www.theskatinglesson.com/breaking-down-the-ijs-transitions/

Performance / Executions

http://www.theskatinglesson.com/breaking-down-the-ijs-performanceexecution/

Choreography

http://www.theskatinglesson.com/breaking-down-the-ijs-choreography/

Interpretation

http://www.theskatinglesson.com/breaking-down-the-ijs-interpretation/

全日本ジュニア選手権大会結果およびシニア推薦選手

大会リザルト: http://www.jsfresults.com/National/2014-2015/fs_j/national_jr/index.htm

男子は上位6名、女子は上位8名よりノービスの本田 真凜 、青木 祐奈選手を除いた6名:

  • 男子
    • 宇野 昌磨
    • 山本 草太
    • 中村 優
    • 友野 一希
    • 宮田 大地
    • 鎌田 英嗣
  • 女子
    • 樋口 新葉
    • 坂本 花織
    • 永井 優香
    • 松田 悠良
    • 三原 舞依
    • 新田谷 凜

http://twitter.com/soleil_yk22/status/536841204013342720、
http://twitter.com/deepedgenet/status/536841232597524481、
http://twitter.com/catalina_tcat/status/536841057653116929
より。

ステップ・シークエンスのレベル

概要

ステップ・シークエンス(スピンも)のレベルは、B(ase), 1, 2, 3, 4 の5段階で、定められた「レベル特徴」をいくつ獲得したかで決まり、テクニカルパネルによって認定されます。

よくテレビ実況などで「最高難度のLV4を獲得!」と言われますが、
これはあまり適切な表現とはいえず、
例えば体操競技の「ウルトラC」(古い)のようなそれ単体の技の難易度ではなく、要求をいくつきちんと実行したかによって決まるため、単体としての難度というより、確実性、多様性の指標とみるべきでしょう。

というのは、ステップに組み込まれるターン・ステップや動きそれ自体は特別に難しいものとは言えず、
例えば「難しいターン」とされているカウンターやロッカーであっても、
一定以上の選手であればそれ単体としては難なくこなすことが出来ます。
それらの多種なる組み合わせをプログラムの中で音楽の合わせて確実に実行するのが難しいのですね。

確実性

例えば選手自身はカウンターを行ったつもりでも、疲れや技量不足からきちんとターンを踏めずフラットあるいはチェンジエッジしてからのスリーと見なされると、カウンターとして認定されません。プログラム後半で疲れがでてくるとエッジが甘くなることが多いです。

多様性

簡単なターンやステップ(スリーやモホークなど)ばかりやっていてもレベルは増えません。得意な方向(CCWとか)ばかりやっててもそう。体もまっすぐなままやってても同じ。いろいろなフットワーク、体の動きが求められます。

レベル特徴

具体的なレベル特徴としては、以下の4つあります:

  • 多様さ (Variety)
  • 両方向への回転 (Rotation)
  • 体の動き (Body Movement)
  • 難しいターンの連続 (Difficult Turns)

基本的には、これらのうちいくつ認定されたかがステップのレベルになるのですが、「多様さ」による上限設定があるため、以下説明を加えます。

特徴1:多様さ

多様さとは、具体的にはターン、ステップの個数や種類の数です。
以下の4段階定められており、より高い「多様さ」を獲得するには、より多くのターンやステップを踏まなくてはなりません。

  1. 最低限に多様な(Minimum Variety):5つのターン、2つのステップ
  2. やや多様な(Simple Variety):7つのターン、2つのステップ
  3. 多様な(Variety):9つのターン、4つのステップ
  4. 複雑な(Complexity):5種類の異なるターン、3種類の異なるステップをそれぞれ両方向

この「多様さ」は高レベル獲得に多きく影響します。
各レベルを獲得するには、対応する「多様さ」を満たさなければならないからです。たとえば先の列挙でいえば、Lv1 を獲得するには、「最低限多様な」を満たさなければいけないし、Lv4 を取るには「複雑な」を満たす必要がある。

この「多様さ」の特徴は、各レベルを取得するための必要条件を定めたものといえます。
なお、「最低限に多様な」をも満たせないとレベルBとなり、逆にそれさえ満たせばLv1 は獲得できます。

それ以外の特徴2-4は比較的素直で、それらを満たしたと認定されれば、満たした特徴の数だけレベルが上がります。ただし先の「多様さ」の制限を受けます。例えば、2-4の特徴3つを満たしても、多様さが「2.やや多様な」だと、Lv2にとどまります。

* 特徴2:両方向への回転

ハンドブックによれば

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2
この特徴は、“スケーターが、リストにあるかないかにかかわらずあらゆるターンやステップで、シ
ークェンス全体の少なくとも 1/3 をある一方向に連続して回転し、次にシークェンス全体の少なく。。。

、、、えっと、理念としては、両方向ともきちんと回転しなさい、と。シークエンス全体のうち、連続してもしてなくても、左回りに1/3、右回りに 1/3 は回転しなさい、と。たとえばCCW(左回り)が得意だからってそっちばっかやっててもダメよ、と。

「体の回転」としては、ちゃんと一回転しなさい、ターンでフォアバック変えるだけじゃだめよ、とありますが、単にスリーターンで向きかえてツー、しばらくしてターンしてツーじゃダメ。

また「(連続ではなくても)」という文言が入ってますが、これは、ステップはじめて最初の1/3はずっと左回り、そしたら次の1/3は右回り、とした場合は「連続して」となるけど、
そうではなくて、例えばシャッセで進んでCCWスリーからツイズル、トゥステップなどである程度左回りの回転をこなして、チェンジエッジから今度は逆にロッカー、フロントクロスからトゥステップ、ループなどと左回りにして、また今度は右回りで、、としてもいいよ、と。

それぞれ全体量として、各1/3に達していると判断されれば、「両方向への回転」の特徴が獲得できることになります。

特徴3:体の動き

昨シーズンまでは「上体(upper body)」でしたが、今季から body に変更され、お尻と両足が追加されました。

動きとして、「体幹のバランスに影響を与えること」が求められており、軸を保ったままの回転ではなく、大きく仰け反ったり、屈んだり、コントロールが難しくなるような動きが求められます。

これも全体の1/3以上。結構これではじかれてるケースも多いんじゃないでしょうか。

特徴4:難しいターンの連続を2つ

俗にいうディフィカルト3連。これを見極められれば通を気取れます(?)。

難しいターンはブラケット、ロッカー、カウンターとツイズル、ループ。これらを3つ連続して、かつ明確なリズムを刻んで行わなければなりません。これは結構難しいけど、音楽に乗って深くそれでいて軽々と踏まれると昇天しかねない。

この3連を2つ行いかつ認定されれば特徴獲得されます。但し全く同じ足、エッジ、順序でやると同一と見做されてしまいます。

あくまで私の認識できる範囲ですが、ロッカーから始めるケース、またツイズルやループで終わるケースが多いと思います。ロッカーブラケットカウンターとかロッカーカウンターツイズルとか。
ロッカーは体の撚る方向とエッジを返す方向が同じで比較的勢いがつけやすく、ツイズルやループは逆にそこからつなげるのがやりにくいからでしょうか。とはいえばカウンターやツイズルから入るケースもありますが。

これも、本人はやってるつもりでもエッジが甘かったりリズムにちゃんと乗ってないと弾かれたりすることが多いようですね。見てて、ん?って思うのは、カウンターがフラットかチェンジエッジスリーになってるケース、最後のターンの出ですぐ足を着いちゃうケース。

まとめ

、、と長々と書いてしまいましたが、1)多様さ、2)両方向の回転、3)体の動き、4)ディフィカルト3連の各特徴の認定された数の合計がそのステップのレベル、但し「多様性による制限」あり、と。
数式的に書くと、

1
2
3
4
LV = min(V, sum(i) { FTi })
where:
V = {1, 2, 3, 4} # Variety
FTi = {1 if feature i satisfied, 0 if not} #FeaTure

かな?

おまけ

トップ選手でも、スピンはLv4は比較的取れても、ステップはなかなかLv4は取れてないですね。構成としてはLv4にしてるはずですが、後半に来ることが多いステップのその後半は、さすがに甘くなることが多いようです。

また、ジュニアやそこまでトップではない場合、そもそもLv4構成にすること自体難しいようです。steps, なかでも5種類のターンを両方向ってのが厳しいのでしょうか。スリー以外の「難しいターン」5つすべてを両方向に入れてかつ実行しなければいけない。言うほど簡単

HerokuDeployerを使った GitHub から heroku への自動デプロイ

動作概要

HerokuDeployer
を参考に。ちと複雑。

役回りは3つ:

  • github source:git@github.com:username/xxx-blog.git
  • deployer: xxx-deployer.herokuapp.com
  • blog: xxx-blog.herokuapp.com

とする。動作としては、

  1. ローカルで post などを作成し、ローカルレポに commit
  2. github に push (git push origin master)
  3. github の hook が働き内容を deployer に渡す
  4. それを受けて deployer が blog に deploy する

設定

github と blog はすでにあるはずなので、 deployer の作成と三者の接続の設定をする。

deployer 用 heroku アカウント、アプリの作成

まずblog用のアカウント(username@address.com とする)とは別に、deployer としての heroku アカウントを作成する(username-deployer@address.com とする)。

そのアカウント上で、HerokuDeployer を clone し deployer のherokuアプリも作る。

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% git clone https://github.com/himynameisjonas/heroku-deployer.git
% cd heroku-deployer
% heroku login
(deployer の e-mail/password を入力)
% heroku create xxx-deployer # as deployer
% git push heroku master

blog と deployer の接続

まず xxx-blog app と xxx-deployer app を接続する。

collaborator の設定

blog用アカウントで heroku の web にログインし、
Personal Apps => xxx-blog => Access => Edit で
deployer用アカウントのメールアドレスを入力し、collaborator に追加する。

SSH の設定

blog=deployer をつなぐ SSH Key を作成する。

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% ssh-keygen -t rsa
(save it to "deploy_rsa")
(empty for passphrase)

つなぎ方としては、秘密鍵を deployer に、公開鍵を blog に持たせる。

秘密鍵:

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% heroku config:set DEPLOY_SSH_KEY="$(cat deploy_rsa)"

公開鍵:

heroku の web: username@address.com => Account => SSH Keys => Edit
で deploy_rsa.pub の内容を追加し save。

deployer - github の接続

続いて deployer app と github のレポをつなげる。

SSH の設定

秘密鍵を deployer に、公開鍵を github に持たせる。

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% ssh-keygen -t rsa
(save it to "blog_rsa")
(empty for passphrase)

deploy 側:

1
% heroku config:set xxx-blog_SSH_KEY="$(cat blog_rsa)"

github 側:

web: username/xxx-blog repo => settings => Deploy keys => Add Deploy Keys
に blog_rsa.pub の内容を追加。

secret key の設定

deployer 側:

1
% heroku config:set DEPLOY_SECRET=XXXX # XXXX は当然秘密のコード

github の web hook の設定

githubのwebから username/xxx-blog repo => settings => Webhooks & Servies に
https://xxx-deployer.herokuapp.com/deploy/xxx-blog/XXXX"を追加。

これで当該レポに push されたら hook で deployer に更新内容を渡すようになる。

レポジトリの設定

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% pwd
heroku-deployer
% heroku config:set xxx-blog_GIT_REPO=ssh://git@github.com/username/xxx-blog
% heroku config:set xxx-blog_HEROKU_REPO=git@heroku.com:xxx-blog.git

動作確認

適当にポストを追加・修正し commit, git push origin master し、
少し待ってから xxx-blog.herokuapp.com の方に反映されるか確認。

heroku logs を見てみてもよい。

おまけ

。。。。正直こんなメンドくさいことやらなくても、素直に herokuapp に push したほうがいいような気も。。。prose.io で編集したときは反映されないけど、
一旦 local で origin を pull(fetch+merge) して push heroku すればいいわけだし。